phone Monthly Art Cafe 船場博覧会2015 船都心再生に向けた回遊型実証社会実験プロジェクト 江之子島文化芸術創造センター CURATORS TV スリヤサンキート 2013 2-3
             
             
             
             
             
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第18回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2013年3月27日(水)
第18回 マンスリーアートカフェ
『月刊島民』公開編集会議 in 船場

マスター:高岡伸一(建築家、大阪市立大学都市研究プラザ特任講師)
 ゲスト:大迫力(編集者、株式会社140B)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場:辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

大阪・中之島を舞台にしたフリーマガジン『月刊島民』は、
京阪電車中之島線の開業を機に創刊し、来月号でとうとう57号目!
「中之島だけでよく続けられるな」との声も何のその、
自慢ではないが、締め切りで泣いたことはあっても、ネタに困ったことはない。
一体どんな風につくっているのかをお話をすると共に、
せっかく集まっていただいたみなさんと、
公開編集会議のような形でぜひいろいろお話ししたいと思っています。
(…というようなことをやっているからネタに困らないのです)

大迫力(おおさこ・ちから)
1980年尼崎市生まれ。『Meets Regional』編集部を経て、2006年より株式会社140Bへ。
『月刊島民』など街を取り上げる雑誌の編集に携わるほか、
『月刊島民』を核にして展開される「ナカノシマ大学」の企画・運営も。

-レポート------
第18回マンスリーアートカフェでは、マスターの高岡さんがゲストに株式会社140Bに務める編集者の大迫さんをゲストに招いてのレクチャー&ディスカッション。大迫さんは大阪・中之島を舞台にしたフリーマガジン『月刊島民』の編集に携わっておられ、他にも月刊島民を核にして展開される「ナカノシマ大学」の企画・運営にも関わっておられます。今回は月刊島民の公開編集会議という形で開催されました。

月刊島民は、京阪電車中之島線の開業を機に創刊し、「中之島」と地域を限定しているにも関わらず、50号以上刊行しており、ネタにも困ったことがないとのこと。編集会議に入る前に、どのようにして月刊島民が刊行されるのかについて、その流れを教えていただきました。最も重要なポイントは、テーマを決めてからネタ探しに入るのではなく、まずまちに出てネタをいくつか探し出してから、使えそうなネタに合わせたテーマを設定するということ。前者だとそれに関することしか頭に入らなくなり、出来上がったものもあまり面白くないそうです。

大迫さんからの編集の進め方のレクチャーが終わった後に、いよいよ参加者も含めて編集会議が行われました。会場内のお客さんから絶えず案が飛び出し、大迫さんも驚くようなネタも挙がり、実際に使われそうなものまで出てきました。かなり活気のある編集会議となり、また中之島のネタの豊富さに驚かされるばかりでした。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第18回会場風景

第18回会場風景

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第17回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]

当日の内容はこちらのアーカイブをご覧ください。
第17回 マンスリーアートカフェ「京都芸術センター 都市と市民と芸術センター」
アーカイブ http://www.ustream.tv/recorded/29298224
Togetter http://togetter.com/li/456589

2013年2月15日(金)
第17回 マンスリーアートカフェ
「京都芸術センター 都市と市民と芸術センター」

マスター:鈴木大輔(アートイノベーター、大阪市立大学都市研究プラザ研究補佐)
 ゲスト:山本麻友美(京都芸術センター プログラム・ディレクター)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場:辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

京都芸術センターは平成7年まで小学校だった建物をリノベーションし、平成12年に開設されたアートセンターです。
京都は政令指定都市の中で大学数が最も多く、特に芸術系大学は周辺地域も含めると10校もある「創造的階級」が多い特異な都市です。その中でも京都の都市部のど真ん中、中京区に位置している京都芸術センター。現代美術や演劇、伝統芸能など、ジャンルを超え文化芸術活動をサポートし、ワークショップなど市民との協同での活動も多く、常に人が行き交い成功しているアートセンターとして国内外からも注目を集めています。
今回は京都芸術センターのプログラム・ディレクター山本麻友美さんにお越し頂き、京都芸術センターのこれまでの経緯と活動、また、成功の要因と課題、今後の展望など、都市型アートセンターのマネージメントには欠かせないお話を伺います。公共文化施設が地域に何を与え、何を奪っているのか、市民との協働のあり方を含め考えていきます。

山本麻友美(やまもと・まゆみ)
京都芸術センター プログラム・ディレクター。1999年から2003年まで京都芸術センターのアート・コーディネーターとして主に伝統芸能やアーティスト・イン・レジデンス事業などを担当し、その後フリーランスとして活動。2008年より京都芸術センターにシニア・コーディネーターとして復帰、2011年より現職。

-レポート------
第17回マンスリーアートカフェは、京都芸術センターのプログラム・ディレクターである山本麻友美さんにお越し頂き、京都芸術センターのこれまでの経緯と活動、また成功の要因と課題、今後の展望など、都市型アートセンターのマネージメントには欠かせない話について聞かせていただき、公共文化施設が地域に何を与え、何を奪っているのか、市民との協働のあり方を含めて考えていく時間を提供しました。

京都市は、小学校の跡地を活用した事例が全国的に見ても多く、一部改修・前面建て替えのどちらにしても、歴史博物館や国際マンガミュージアム、こどもみらい館のような文化的な施設に転用される傾向があります。京都芸術センターもその一例で、平成7年まで小学校だった建物をリノベーションし、平成12年に開設されたアートセンターであり、京都の都市部・中京区に位置しています。

京都芸術センターは、外部で発表などを行うための制作や練習の場として、場所の貸し出しをしており、現代美術や演劇、伝統芸能など様々な文化芸術活動をサポートしています。毎日のように場所の貸し出しの希望が挙がるが、原則として自分たちで使って欲しいという人を見つけてお願いをするという形式をとっているのが特徴です。また、ワークショップなど市民との協同での活動も多く、常に人が行き交っており、国内だけでなく国外からも注目を集めています。

どんな要望にも「できない」と言わない。また個々人に対応し、面倒なことをあえて行い、ルールを最小限にすることにより、アーティストの創造力を最大限に引き出し、文化芸術活動を支えています。
   船場アートカフェRA 高原一貴


第17回会場風景

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第16回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2013年1月24日(木)
第16回 マンスリーアートカフェ
「ブログ・SNS・フリーペーパー ── インディペンデント・メディアで街を“記録”する試み」

マスター:福島祥行(大阪市立大学大学院文学研究科教員 相互行為論、仏語圏学、劇場論)
 ゲスト:楠瀬航(有限会社デシリットル・ファクトリー代表取締役)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

 われわれがふと目にしたり、なにげなく手にとったりするタウン情報誌やタウンニュースには、
さまざまな開店情報や閉店情報が記されている。
われわれのおおくにとって、それはたんなる共時的な「点」の集合でしかないが、
それを通時的な「線」としてみると、それはとたんに、
時々刻々とうつりかわりゆく街についての「記録」としてたちあらわれるのだ。
 今回は、情報サイト「NIPPON-BASHI SHOP HEADLINE」(http://shop.nippon-bashi.biz/)を運営し、
フリー・タウン・ペーパー「pontab」を発行する楠瀬さんをゲストにまねき、
街とメディアについてのオハナシをうかがう。

-レポート------
今回のマンスリーアートカフェは、地域情報サイト「NIPPON-BASHI SHOP HEADLINE」(http://nippon-bashi.biz/)を運営し、フリータウンペーパー「pontab」を発行する楠瀬さんをゲストにまねき、街とメディアについてお話ししていただきました。

2005年にブログを立ち上げ、日本橋界隈の店の開店・閉店情報を自らの足で集め、それらを発信するという作業を開始。メディアに必要とされる要素のうち、「網羅」ということに強くこだわり、さらには「事実」しか記載しないとうルールを自ら設け、情報発信するという作業をすること3年。新しく開店する店側から掲載の依頼があったり、新聞に取り上げられたりし、本格的に活動を開始。サイトに掲載できないような小ネタには「twitter」を活用し、他にも「USTREAM」や「facebook」などのSNSの活用により一気に注目を浴びるようになりました。

現在は、年4回程度日本橋界隈の店舗を網羅し、業種別により記載された地図を掲載したフリーペーパー「pontab」を発行している。他にも最近の日本橋でのニュースや、店舗の依頼によりフリーペーパーに広告欄を設けています。地域の店舗情報の発信により、日本橋の地域活性化の一ツールとして機能することを期待しています。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第16回会場風景

第16回会場風景

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第15回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2012年12月6日(木)
第15回 マンスリーアートカフェ
「タイの都市と音楽文化」

マスター:カムコム・ポーンプラシット(Kumkom Pornprasit)チュラロンコン大学芸術学部准教授
     ポーンプラピット・ポアサワディ(Pornprapit Phoasavadi)同上専任講師
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

1.「バンコクにおける古典音楽の状況」カムコム・ポーンプラシット
2.「バンコクとナンの音楽的知識の交流」ポーンプラピット・ポアサワディ

今回の講師はタイのチュラロンコン大学芸術学部のタイ音楽学科の教員2名で、
首都バンコクと、タイ北部の小都市ナンの音楽文化の比較を通して、
都市における音楽受容や変容などについて語ってもらいます。
スライドや音源などを使って、タイ音楽の現状を浮き彫りにします。
〈通訳有り〉

-レポート------
今回のマンスリーは、カムコム・ポーンプラシットさんとポーンプラピット・ポアサワディさんのお二人に講師として来ていただきました。

タイと音楽は切り離せない存在であり、特に男性の出家、結婚式、葬式等で欠かせないもの。昔は家、お寺、宮殿(王室関係)と深く関わり音楽が存在していたが、現在はその関係も薄れてきています。
現在では、主に6種の音楽形態が存在し、特に上手な演奏者でなくても、タイの古典音楽を愛する気持ちから、子供たちに無料で学べる教室を開くという人が多く、その様子も映像で見せていただきました。
記念日等では、多くの音楽家が集まり、よりグレードの高い演奏が聴けるそうです。

後半はナンのお話。ナンの音楽はタイルー族由来で、タイルー族独特の言語があったのだが、理解できる人がいない等の理由で、その認識も薄れてきています。愛の告白をする際や、葬式などで演奏されるが、ポピュラー音楽とは対象的に消えてしまいそうな音楽が存在し、次世代に伝えていくことが必要。そのため今までのルールにとらわれず、インターネット配信をするなど、気軽にナンの音楽に触れられ、音楽を残していくために様々なツールを利用したいとのこと。

写真や映像を眺めながら、タイ音楽の変容や現状について、貴重なお話を聞かせていただきました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第15回会場風景

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第14回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2012年11月8日(木)
第14回 マンスリーアートカフェ
「都市をデザインする。〜世界の街並みと都市デザイン政策のあり方〜」

マスター:堀 裕典(大阪市立大学都市研究プラザ特任講師)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

「都市をデザインする。」

最近、そんな言葉がよく聞かれるようになって来ました。
ただ、都市のような大きなものを、一体、誰がどのようにデザインできるのでしょうか?
もともと都市のデザインは都市計画の枠組みの中で、国主導、もしくは行政主導により行われてきたものです。
古くはパリの大改造から關一の御堂筋の整備に至るまで多くの場合がそうでありました。
しかし、近年ではアメリカを中心に「市民がつくる都市デザイン」が生まれてきています。
今回のアートカフェでは、市民による都市デザインを可能にする「都市デザイン政策」とは何か、
北米での最新の事例を交え、その新しいムーブメントと様々な世界の街並みを紹介します。

-レポート------
今回のマスターは堀裕典さん。『都市をデザインする〜世界の街並みと都市デザイン政策のあり方〜』というテーマでレクチャーをしていただきました。

「都市をデザインする。」という言葉がよく聞かれますが、元々これは国主導、もしくは行政主導により行われてきたものです。しかし、近年ではアメリカを中心に「市民がつくる都市デザイン」が生まれてきています。今回のマンスリーでは、市民による都市デザインを可能にする「都市デザイン政策」とは何かを、北米での事例を交え、新しいムーブメントと様々な世界の街並みを紹介していただきました。

都市デザイン政策は、@都市を魅力的空間にするために都市の方向性デザインルールの枠組みを定める、A開発協議プロセスを定める、B市民の意見を取り入れる仕組みを確立する、という3つの手法があるという話から始まり、様々な事例を挙げていきました。

大阪市中央区で起こったマンション紛争(ベランダに突然日が当たらなくなるという問題から)という身近な事例。荒廃しているエリアが多数存在していたマイアミ市が、用途で区分していたものをデザインまで含めて形態で区分するという新しいゾーニングを行った事例。ルールをある程度決め、それさえ守れば良いという考えの日本の考え方に対し、もっと詳細な部分まで決めた方がいい街になるという考えを持ったバンクーバーの事例。また、シアトル市のマスタービレッジ・デザインガイドラインなどの制度の話。

最後には堀さんが海外調査のため足を運んだ、シアトル公共図書館、ガスワークスパーク、パイクプレイスマーケットといった観光地等を写真を交えながら、海外での楽しい話を聞かせていただきました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第14回会場風景

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第13回マンスリーアートカフェ

大盛況のうち、無事終了致しました。たくさんのご来場、ご参加ありがとうございました。
2012年9月14日(金)
第13回 マンスリーアートカフェ
「これまでの大阪の話をきこう:帝国陸軍第四師団司令部、最期の日々」

マスター:諏訪晃一(大阪大学人間科学研究科 助教)

オープン:18:00  スタート:18:30  終了予定:20:30
     ※開始時刻が通常より30分早くなっております。ご注意ください。

  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

大阪城天守閣の再建と同じ年(1931年・昭和6年)、
その天守閣のたもとに建てられた大大阪時代の名建築、旧帝国陸軍第四師団司令部庁舎。
1945年に軍事施設としての役割を終えた後は、警察本部や大阪市立博物館として活用されました。
しかし、限られた期間だったとはいえ、この庁舎の本来の役割は陸軍の司令部。
戦時中、ここではどのようなドラマが繰り広げられていたのでしょうか。
また、当時の大阪の人々は、どのような日常生活を送っていたのでしょうか。
今回のアートカフェでは、第二次世界大戦末期にこの「帝国陸軍第四師団司令部」で
実際に勤務していた女性(大正13年生まれ、現在88歳)をゲストにお迎えし、
師団司令部の最期の日々について、ナマのお話をうかがいます。
参加者の皆さんと一緒に知られざる歴史の証言に耳を傾け、
その魅力を共有していきたいと思います。

-レポート------
旧帝国陸軍第四師団司令部庁舎は、大阪城天守閣の再建と同じ年(1931年)に、天守閣のたもとに建てられた大大阪時代の名建築ですが、終戦後には警察本部や大阪市立博物館として活用されました。しかし、限られた期間だったとはいえ、この庁舎の本来の役割は陸軍の司令部としての活用であった。

第13回マンスリーアートカフェは、諏訪晃一さんが、ゲストに矢島武子さんを引き連れて行いました。矢島さん(大正13年生まれ)は、第二次世界大戦末期に「帝国陸軍第四師団司令部」で実際に勤務していた方で、当時の貴重な話を語っていただきました。諏訪さんからの投げかけや、参加者の質疑等も交え、矢島さんには当時の学生生活から、師団司令部での勤務時のことまで含め、幅広く当時の様子を語っていただきました。特に、戦時中の軍人たちとの生活の体験談は生々しいものであり、当時の貴重な記憶であると言えます。

戦争で空襲等を経験している人のお話も大変貴重ですが、実際に軍人たちと接しながら日々を過ごしてきた方のお声というのはさらに貴重であり、今後もこのように歴史的価値の高いお話を聞く場を設けることの大事さ、オーラルヒストリーの価値、面白さを体験できたレクチャーでした。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第13回会場風景

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第11回マンスリーアートカフェ

大盛況のうち、無事終了致しました。たくさんのご来場、ご参加ありがとうございました。
2012年8月10日(金)
第12回 マンスリーアートカフェ
「シビックプライドを考える」

マスター:武田重昭(兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境マネジメント研究部)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

いま、都市再生の戦略において"シビックプライド"が注目されています。
シビックプライドとは市民が都市に対して持つ誇りや愛着ですが、
日本語でいう郷土愛などとは少しニュアンスが異なります。
より積極的な都市への働き掛けや都市との一体感にもとづく、
ある種の当事者意識による自負心をあらわす言葉です。
今回のアートカフェでは、参加者の皆さんと一緒に新しいシビックプライドのあり方を発見し、
その魅力を共有していきたいと思います。

※参加費無料:ただし、自分が"シビックプライド"を感じる写真1枚のデータ(jpg、pdf等が望ましい)をUSBメモリーにてご持参下さい。当日、プロジェクタで投影し、参加者の皆さんと一緒にシビックプライドのあり方を考えてみたいと思います。

-レポート------
第12回マンスリーアートカフェは、「シビックプライドとは何か」について武田重昭さんにレクチャーをしていただき、参加者とディスカッションしていきました。「シビックプライド」とは市民が都市に対して持つ誇りや愛着のことですが、今では都市再生の戦略において注目されています。それは、日本語でいう郷土愛などとは少しニュアンスが異なり、より積極的な都市への働き掛けや都市との一体感にもとづく、ある種の当事者意識による自負心をあらわす言葉です。

前半のレクチャーでは、シビックプライドとは何かということや、都市のプロモーションとしてのシビックプライドの考え方や、その都市への導入のされ方というものを海外の事例などから学んで行きました。
後半では、参加者が各々持ち寄ったシビックプライドが感じられる写真を順に見て行き、各人がどういう場所にシビックプライドが感じられるかということを発表し、それについて議論して行きました。地元の見慣れた風景や、通っていた大学のキャンパスの広場、道頓堀や中之島といった大阪の名所、また路地で人が集まった風景など様々な写真が集まりましたが、共通して言えることは、各個人の馴染みのある場所にシビックプライドを感じる傾向が強く表れ、逆に自分とはあまり関わりのない場所に対しては反論等もあり、あまりシビックプライドが感じられないという傾向がありました。

シビックプライドは海外でよく使われている言葉ですが、本日の議論で日本にも導入できる可能性が十分に感じられ、日本においても今後の都市再生の手法としての確立が期待されます。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第12回会場風景

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第11回マンスリーアートカフェ

大盛況のうち、無事終了致しました。たくさんのご来場、ご参加ありがとうございました。
2012年7月13日(金)
第11回 マンスリーアートカフェ
「建設記録映画にみる大阪の都市変遷」

マスター:高岡伸一(建築家)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)
参加無料

1930年代から高度経済成長期にかけて、建築物の工事過程を記録した建設記録映画が数多く撮影されました。
そこには当時の建設技術だけでなく、周辺の都市風景や人々の日常が活き活きと記録されています。
特に大規模なビル建設が多い御堂筋や中之島、大阪駅前では繰り返し映画が制作されたため、
時代を追って観ていくことで、都市の変遷を理解することができます。
今回は大阪駅前を中心に、戦前から戦後の復興期、そして高度経済成長期の建設記録映画を順に鑑賞し、
都市の変遷をなぞりながら、建設記録映画の価値について考えてみたいと思います。

-レポート------
第11回マンスリーアートカフェのマスターは、高岡伸一さんです。

建設工事の過程や当時の風景を撮影したフィルム。これらは都市の成り立ちを知ることができる貴重な記録です。しかし、それらのフィルムが劣化により再生できなくなるという危機に直面しており、UCFA(アンダーコンストラクション・フィルム・アーカイブス)というものを立ち上げ、どこにどのような映像が眠っているのかを調査し、人目に触れることなく忘れさられようとしていた貴重な映像記録を掘り起こし、また当時の時代背景や建設技術についての理解を深めるため、上映会も数々と行ってきました。

本日は、そのうちの第一生命ビルディング(1953)、大阪駅前第三ビル(1979)、新阪急ビル(1962)を順に見て行きました。これらの映像は大型建築で用いられている最新の建築技術や、構造、また当時の周辺の状況まで見ることができ、さらにはナレーター付きの映像であるため、一般の方でも理解しやすいものとなっています。

今後は、これらの貴重な映像のアーカイブ化、一般化、そして都市史の一研究材料として普及していくことが期待されます。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第11回会場風景

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第10回マンスリーアートカフェ

大盛況のうち、無事終了致しました。たくさんのご来場、ご参加ありがとうございました。
2012年6月22日(金)
第10回 マンスリーアートカフェ
「すれ違うメディア映像の近過去・現在・未来」

マスター:海老根剛(映像論)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)
参加無料

1960年代中葉に登場し、映画やマスメディアとは一線を画すカウンターメディウムとして多様な実験の場となったビデオ映像。
どの家庭にも一台はプレイヤーがあり、もっとも身近な動画記録媒体であったビデオテープ。そのいずれもが1990年代には急速に私たちの周りから姿を消し、忘却され、過去の遺物と化していきました。
他方、1980年代にはビデオ映像のなかに脅威を嗅ぎ取っていた映画は、これまで曖昧にデジタル化の波やりすごしてきましたが、上映システムのデジタル化が進む現在、あらためて映画の存立基盤の問い直しに直面しています。
今回のレクチャーではビデオ映像による実験をもう一度振り返り、その特性を映画と比較しながら、映像メディアの近い過去と現在、そしてできれば未来も考えてみたいと思います。

-レポート------
第10回マンスリーアートカフェは、海老根剛さんです。ビデオ映像による実験をもう一度振り返り、その特性を映画と比較しながら、映像メディアの近い過去と現在について考えました。 1960年代に登場したビデオ映像は、初めは撮影機能のみであったが、70年代にはそれが録画・再生等ができるようにもなりました。どの家庭にも一台はプレイヤーがあり、もっとも身近な動画記録媒体であったビデオテープは1990年代には急速に私たちの周りから姿を消し、忘却され、過去の遺物となりました。ビデオが現れてから40年以上経過しており、当時にできた作品などをアーカイブ化し、保存していく必要があるのです。

他方で、技術進歩により映画も変化しつつあります。映画のデジタル化が進み、今年度中には全映画館がデジタル化されるという話もあり、メディアの違いが消失されつつあります。プロジェクターで映すことが可能となれば、映画館で見る必要もなくなり、あらためて映画の存立意義というのが問われます。(上映自体に意味があるのか、暗闇で知らない人と同一空間で見るという体験に意義があるのか。)

映画は早日での再生ができず、撮り終わった後に確認するのですが、ビデオは撮りながらも映像を確認できるといった違いや技術的特徴の違いを知り、昔のビデオ作品(画質は悪いが完成度が高い)をいくつか見たことにより、改めてビデオについて考えさせられる時間となり、エンターテインメントとしてのメディアツールの見直しの必要性を実感しました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第10回会場風景

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第9回マンスリーアートカフェ

大盛況のうち、無事終了致しました。たくさんのご来場、ご参加ありがとうございました。
2012年5月18日(金)
第9回 マンスリーアートカフェ
「都市の魅力創造〜民間登用人材がみた行政の魅力づくり〜」

マスター:杉本容子(株式会社ワイキューブラボ代表取締役・都市魅力プランナー)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)
参加無料

人口が減少するなかで都市が生き残るためには、人を惹きつける魅力が必要ではないか。
そんな発想から前・橋下知事が大阪府庁に新設した大阪府都市魅力創造局都市魅力課に、
民間からの特別任用で3年間勤めたカフェマスターの実録体験談。
大阪ミュージアム構想、水都大阪の推進、御堂筋イルミネーション、おおさかカンヴァス推進事業など
都市魅力創造施策がどうやって考えられ、進められていくのかをご紹介しながら、
広域行政がまちの魅力づくりにトライするうえでのハードル、これから向かう方向性などお話しいたします。

-レポート------
第9回マンスリーアートカフェは、大阪府都市魅力創造局都市魅力課に、民間からの特別任用で3年間務めていた経歴がある杉本容子さん。
実録体験談を踏まえ、広域行政がまちの魅力づくりにトライするうえでのハードル、これから向かう方向性などをお話していただきました。

@次世代へ継承する、A賑わいをつくる、Bターゲットにひびかせる、という3つのテーマを基にした大阪ミュージアム構想(H21年〜22年)では、「大阪はまち全体がミュージアム」という理念を持っており、大阪の新たな魅力を発掘し、それらを磨き・際立たせ、大々的に世間に発信するという手法を行っています。関西ウォーカーに大阪ミュージアムを掲載してもらったり、イオンモールで大阪ミュージアムフェアを行ったりと、企業とのコラボレーションによる情報発信も行いながら、同時に事業費を集めています。

H22年〜23年では、いいデザイン100プロジェクトや木津川遊歩空間デザインコンペ等、公共空間の魅力創出に向けての活動も行っています。

今や毎年恒例となっている「水都大阪」は、2009年から3度開催されており、イベントとしての魅力だけでなく、問題点・過去の失敗・その解決策などについて、運営者の立場から語っていただきました。

@「都市魅力創造のための」法制度の整備、Aシンクタンク機能をもった外部組織、B新しい人材登用・育成手法の確立、この3点が行政による都市魅力創造のこれからのキーワードです。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第9回会場風景

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第7回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2012年4月13日(金)
第8回 マンスリーアートカフェ
「CURATORS TV」

マスター:中川眞(大阪市立大学大学院文学研究科教授)
 ゲスト:鈴木大輔(アートイノベーター/大阪市立大学都市研究プラザ研究補佐)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
  会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)
参加無料

4月13日に CURATORS TV が2年弱の準備を経てスタートします。
そのオープンに立ち会っていただきます。
CURATORS TV は、美術館の学芸員によるギャラリートークをドキュメントし、
ネットで配信する試みです。
世界に例がありません。
学術的に資料的価値が高いと同時に、
美術館へのアクセスの新たなチャンネルとして期待されます。
既に約30館ほどでの撮影を完了。
13日には約10館ほどのギャラリートークがアップされます。
その意義や将来性について語り合いたいと思います。

■CURATORS TV■
サイト:http://curatorstv.com/
公開予定:2012年4月13日 20時頃

〈第8回マンスリーアートカフェ「CURATORS TV」ネット配信あり〉
ご視聴はこちら:http://www.ustream.tv/channel/curators-tv

-レポート------
第8回マンスリーアートカフェの中川眞さんがマスターとなり、鈴木大輔さんをゲストに連れての登場。2年を費やし準備した「CURATORS TV」がこの日ついにオープン。美術館の学芸員達によるギャラリートークをネットで配信するという、世界に例を見ない初の試みです。
学術的価値が高いだけでなく、ギャラリーへの新たなアクセス方法となります。
約30館ほどでの撮影を終えており、既に約10館ほどのギャラリートークがアップされています。

CURATORS TV http://curatorstv.com/

前半ではゲストの鈴木さんが、なぜCURATORS TVが世に必要なのか、その意義などについて語っていただきました。アートの歴史に始まり、その変容について、またアートは理解しにくくなっているという話や、視像へのこだわりによる数の少なさや提供スピードの遅さを指摘しました。そこで、高いアクセスビリティを持つ「インターネット配信」と、アートに関する理解促進を狙う「ギャラリートーク」を織り交ぜるという考え。これにより、遠くのギャラリーを訪れる必要がなくなったり、敷居が高いと感じる方でも気軽にネットで見ることができ、またアーティストが地元でもアートを続けられるという可能性も生まれます。

後半のディスカッションでは、著作権の問題や、ビジネスモデルとしてどう固めていくかなどの厳しい質問や、また世界的発信などのポジティブな意見も上がり、非常に有意義な時間となりました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第8回会場風景

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第7回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2012年3月9日(金)
第7回 マンスリーアートカフェ
「ひとはどんなふうに会話するのか?――コミュニケーションを研究しよう(その1)――」

マスター:福島祥行(劇場論、劇団「浪花グランドロマン」代表)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
開場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

われわれは、日常的に会話――コミュニケーションをおこなっていますが、
それが、いったいどのように組み立てられ、進行しているかについては、ふつう意識していません。
にもかかわらず、世には「コミュニケーション力」がアラマホシイものとして掲げられ、
巷間「コミュニケーションはキャッチボールだ」のごとき言説があふれています。
ですが、われわれの研究によれば、コミュニケーションはキャッチボールなどではありません。
今回は、コミュニケーション研究の歴史を概観するとともに、
会話データの書き起こしを通じて、
そのような「コミュニケーションの実際」を実感していただきます。

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第7回マンスリーアートカフェのカフェマスターは福島祥行さんで、コミュニケーションをテーマにレクチャーをしていただきました。

「コミュニケーションは得意ですか?」という問いかけから始まり、何を持って得意・不得意と感じているかをディスカッションしましたが、コミュニケーションに対する考え方がひとそれぞれ違っており、どれが正解でどれが間違っているかはわかりませんでした。そのあと、コミュニケーションという言葉の由来や、コミュニケーション研究などの歴史について語っていただきました。

後半では、あるバラエティ番組での二人の会話を聞き、その会話の内容と二人の動作などを観察し、文章に起こすというワークショップを行いました。ほんの30秒ぐらいの会話中の「言葉」を書き起こすだけで10分以上かかり、それに加えて「目線」や、「手」の動き、話す「間」など会話の中に様々な要素があり、コミュニケーションの奥深さを一層感じました。

コミュニケーションとは、共通理解(=意味)をそのつど創造していく共同作業であるため、その意味はコミュニケーションが続く限り無限に更新されます。また人と人との相互行為で成り立ち、他人と繋がろうとし、繋がっていることを確認する協働行為を基本とします。「コミュニケーションが出来ない」と思ってしまうのは、「他者」を抜きにして、「自分だけ」の思いやことばを考えてしまっているからです。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第7回会場風景

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第6回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2012年2月10日(金)
第6回 マンスリーアートカフェ 「Art in healthcare 医療とアート、その将来」
マスター:山口(中上)悦子(大阪市立大学医学部附属病院・医療安全管理部専任医師)&
     杉浦幹男(大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
開場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

患者・市民・職員一体となったクリエイティブな病院作りに励むとき、
医療現場にアートを持ち込むと、
「元気になろう」「楽しく頑張ろう」「もっとよくしよう」というベクトルが生まれるはず。
今回は、大阪市立大学医学部附属病院のArt in healthcareの事例を通じて、
課題も苦労話も暴露しながら、
医療とアートの来るべき未来について議論したいと思います。

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第6回マンスリーアートカフェのカフェマスターは、山口悦子さんと杉浦幹男さん。お二人による医療アートに関するレクチャーです。

今の医療に求められるのは、「安全安心」ではなく、「納得満足」。つまり患者との信頼関係を得ること、共に病気を治していこうとする仲間を求めるということ。医療事故というのは、どんな病院でも起こるもので、その失敗を次に活かし、被害を最小限にとどめるのが大事。

患者参加型の医療を推進するのに、アートは良いツールであり、医療アートに関する事例紹介がありました。市大病院での、「風のおみく詩」「霧はれて、春来たる」などの入院患者を笑顔にするプロジェクトや、手指衛生徹底の教育のための演劇「アカン!シリーズ」など医療事故を減らすための活動について。

後半は、杉浦さんによるクリエイティブ活動の紹介。子供に医療学習に興味を持たせるためのコンテンツ「救え!ボジョレー!!」を制作し、ゲーム感覚で楽しみながら、心臓マッサージの方法などについて学べるというものです。また医療だけでなく、「ベジスタ」という野菜のキャラクターを用いたコンテンツにより、子供に野菜が体に大事であることを伝えるというものもあります。

医療現場にアートやコンテンツを持ち込むことが、患者の信頼を得るための重要なツールであり、医療とアートの来るべき未来についてのレクチャー、ディスカッションとなりました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第6回会場風景

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第5回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2012年1月13日(金)
第5回 マンスリーアートカフェ 「2012年ボーカロイドの旅」
マスター:増田聡(ポピュラー音楽研究)
ゲスト:谷口文和(音楽学)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
開場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

今や「歌手」として市民権を得たボーカロイド(歌声合成技術)、
その周辺ではかつて聞いたことのない歌声が生まれています。
ボーカロイド・ムーブメントから派生した「人力ボーカロイド」を中心に、
機械が生み出す歌の行方を占います。

-レポート------
第5回マンスリーアートカフェのカフェマスターは、ポピュラー音楽研究科の増田聡さん(大阪市立大学准教授)が、谷口文和さん(音楽学)をゲストに連れてのレクチャーでした。今やインターネット上で大ブームとなっており、様々な音楽を作っている「ボーカロイド」。その音楽を聴きながら、機械が生み出す歌の行方を占うという企画。

ボーカロイドを利用した2人の対話から始まり、その後谷口さんが講師となり、ニコニコ動画(動画サイトの名称)などで話題となっているボーカロイドで作成された音楽の紹介や、ボーカロイドが人気になるまでの歴史などのお話を聞かせていただきました。

電子音は、昔は不自然、不気味だと思われていたのですが、「禁断の惑星」が表現した宇宙の音をきっかけに電子音が注目され、また「スターウォーズ」における人間風に話すロボットと、電子音風に話すロボットとの対話により一層注目されるようになったそうです。

まだまだ発展途中のボーカロイドではありますが、このボーカロイドを用いた音楽に映像を付けるといったハイクオリティな動画が出回っていたり、「アイドルマスター」と呼ばれるようなアイドルを育てて、テレビに出演させたりするゲームなどもあり、音楽学の最先端を学ぶことができる一日でした。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第5回会場風景

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第4回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2011年12月9日(金)
第4回 マンスリーアートカフェ 「文字フェチの日常3」
マスター:檜垣平太(グラフィックデザイナー)
ゲスト:諏訪晃一(都市コミュニティ論、グループ・ダイナミックス)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
開場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

文字(フォント)フェチが普段どんな視点でまちを眺め、生活しているのか。
造形・歴史・雑学などを交えて楽しく文字についてお話しします。

-レポート------
今回のカフェマスターは、船場アートカフェのフライヤーやホームページ等のデザイン担当の、グラフィックデザイナーの檜垣平太さん。グラフィックデザイナーとは、平面上に表示される文字や写真等の構図、色彩、素材、配置等を考慮し、情報を整理・伝達しやすいようにデザインする仕事です。

常に文字と向かい合った仕事のため、文字の書体に好き嫌いが生まれる程の「文字フェチ」になってしまうそうです。文字フェチになると、まちなかの文字を見ていてこれは何の書体だろうとか、こんな文字が最近流行ってきているとか、大阪はこの書体が少ないとか、このお店の看板でこの書体はまずい等が気になるとのこと。そんな檜垣さんに、最初は文字にまつわる造形的な話や、歴史的な話、雑学的な話をしていだき文字に関する知識を増やし、後半では檜垣さんが色々なところに出向いて発見した、まちなかの文字の気になるところ、おかしなところについての話をしていただきました。

最後には、檜垣さんが発見したおかしな文字に関して、どこがおかしいのか発見するというクイズを行いました。例えば文字のバランスが少しおかしかったり、同じ注意書きの中で文字の書体が急に変わっていたり、統一されるべきお店のロゴの書体がバラバラだったりするものがありました。一般人では注意深く見たとしても分からないものがほとんどで、檜垣さんの文字の洞察力に会場は唖然とし、文字の見方が大きく変化したレクチャーとなりました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第4回会場風景

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第3回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
11月11日(金)
第3回 マンスリーアートカフェ
大阪ピクニック04「その後の世界で」ワークショップ

マスター:佐久間新(舞踊家)
ゲスト:田中みょん(ダンサー)、
    ほんまなおき(船場アートカフェ・ディレクター/大阪大学CSCD)
スタート:18:30 終了予定:21:30
会場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)
大阪ピクニック:岡部太郎、御中虫、煢ェ伸一
主催:船場アートカフェ(大阪市立大学都市研究プラザ)

□大阪ピクニックとは?
ジャワ舞踊家である佐久間新がナビゲーターを務める、身体を巡るワークショップ・シリーズ。自然や生活と深いつながりをもつアジアの古典舞踊という身体技法を手がかりに、都市に潜むさまざまな自然とコミュニケートしていくことで、身体と街の面白さを発見していきます。カラダとココロを楽にして、一緒に大阪ピクニックへ出かけましょう。

-レポート------
第3回マンスリーアートカフェは、佐久間新さん(舞踏家)による企画『大阪ピクニック04』の最終日(3日目)。『その後の世界で』というテーマで、2日目に行ったピクニックに触れつつ、放射能で危ない日本でどう生き延びていくかという内容のレクチャーです。

『ピクニック』とは、まちなかの面白いもの探しにいくことであり、子供みたいにはしゃぎ、遊びながら、常にまちと関わって歩くことで、まちの中の問題や疑問を発見できるとのこと。

いくつかのマンホールに耳を澄ましたら、目に見えない地下がイメージできる。坂道を転がると、身体で実際に触れながらまちを感じ取ることができる。このように一見やってはいけないようなこと、触れるべきでないもの(溝、砂場、水たまりなど)に触れることなどのように、自分の身体を色々な場所と一体化させることで、まちとコミュニケーションを図ることができるそうです。

後半はダンサーの田中みょんさんによるコーナーで、庭に出て全員で体を動かしました。目を閉じて耳を澄ませたり、目を瞑り指に目があるような感覚で歩いたりしました。つまり『見えない目』を持ち、日常の感覚からずらして捉え直すことにより、普段気にしないような音が聞こえて来たり、普段と少し違った感覚を養うことができるのです。このように感覚を研ぎすまして、放射能とどうつきあっていくのか、放射能をどう捉えて、どう意識するのかが、今後の世界で生きていく上で重要な視点ということ。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第3回会場風景

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第2回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2011年10月14日(金)
第2回 マンスリーアートカフェ 「風景へのまなざしをデザインする」
マスター:ハナムラチカヒロ(ランドスケープアーティスト/大阪府立大学准教授)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
開場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

普段見慣れているはずの場所がふとした瞬間にまるで違った風景に見えたことはありませんか?
風景とはその場所にどのようなまなざしを向けるかによって何度でもその顔を変えるのではないでしょうか。
ここでは「風景異化」という観点からこれまで取り組んで来た作品をもとに
風景のまなざしをデザインする方法をお伝えしたいと思います。

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ハナムラチカヒロさん(大阪府立大学准教授)がカフェマスターとなり、今までに取り組んで来た作品をもとに、風景をデザインする方法についてレクチャーをしました。

ランドスケープデザインの手法として『空間』をデザインすることをまず挙げました。しかし風景には人が存在し、イベントやルールなどの『状況』をデザインすること、また天候・気象、生態なども風景に関わることから、これらの『現象』をデザインすることも重要な手法であるというお話。

しかし、これらのデザインは従来までのもの、

これらの空間・状況・現象は、土地(場所)にまつわるもの(=land)であり、これらを主体がどう眺めるのか(=scape)により、風景(landscape)は生み出され、この『土地』と『主体』の関係性というのは時間が経つにつれてやがて固定化してしまうそうです。

そこでハナムラさんは人の心や身体に訴えかけることにより、この両者の関係をずらし(異化し)、新たな風景を生み出すという手法を、今までに自らが手がけた作品『DATA HANDAI』『EXODUS』『極東EX』などで説明していきました。

そして最後に、市大病院でのプロジェクトを取り上げました。小児科の待合室の壁を使い、子供がタングラムで遊べるようにした作品や、看護士からのメッセージ付きの風船を中庭に浮かばせるという作品、また病棟の50mの吹き抜け空間に患者さんたちが一斉に集まるような仕掛けを施した作品『霧はれて光来たる春』を紹介し、アートが医療の一貫として用いられる可能性について示唆しました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第2回会場風景

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第1回マンスリーアートカフェ

[大盛況のうちに、無事終了することができました。たくさんのご来場ありがとうございました。]
2011年9月9日(金)
第1回 コモンズカフェ[仮] そう、都市は生きている 〜空間から場所へ〜
マスター:嘉名光市(大阪市立大学准教授)
オープン:18:30  スタート:19:00  終了予定:21:00
開場: 辰野ひらのまちギャラリー(大阪市中央区平野町1-5-7 辰野平野町ビル地下1階)

都市は生きている。かつて、都市計画家、石川栄耀はそういった。
その理念がいま、ようやく、生きた都市をつくるための取り組みとして根付き、広がりを見せている。
生きている都市をつくるには?という問題意識から、都市デザインの概念的拡張を展望しながら、
世界の都市、そして大阪都心の試みをみる。

-レポート------
月1度に変更となった『マンスリーアートカフェ』が9月9日(金)から始まりました。メンバーの誰かがカフェマスターとなり、レクチャー&ディスカッションを行うという企画です。

第一回のカフェマスターをつとめるのは、大阪市立大学准教授で今年から船場アートカフェの代表となった嘉名光市先生。テーマは『そう、都市は生きている〜空間から場所へ〜』ということで、題名の由来である都市計画家・石川栄耀さんの「盛り場を中心としたまちづくり」や「夜のまちづくり」の話から始まりました。そして、上海の田子坊・牛道や、レアルの市場が公園に変わった事例、パリの貨物列車の線路が緑道へと変わった事例など、海外におけるたくさんの面白い事例紹介がありました。

また、船場アートカフェ主催の『まちのコモンズ』における、公開空地や駐車場などを活用した音楽ライブや、オープンカフェ・オープンパブの紹介があり、このようなオープンスペースの新しい使い方の発見が、生きた都市を造っていくことにつながるという貴重なお話を聞かせていただきました。

後半のディスカッションでは、約20名の参加者全員の自己紹介や質問、意見などが飛び交い、非常に有意義で刺激のある交流の場となりました。

   船場アートカフェRA 高原一貴


第1回会場風景